ギリシャ神殿のルーツはアジア 2001.1.4毎日新聞 



 「ギリシャ神殿のルーツが長江流域の高床建物である」との説が報告された。普通われわれは、パルテノン神殿のエンタシスが白鳳・天平時代の日本に伝わった、つまり西から東への伝播と教えるが、これは全く逆の説である。今まで教えてきた西から東へという考え方は西洋中心史観からきていたのかもしれないが、逆も当然考えられることである。石器捏造事件ではないが、どこから文明が起こったのかは誰しも注目していることである。やや唐突の感はあるが、今後の検証を待ちたい。しかし、今世紀中国では長江流域が注目されるだろう。黄河文明は長江文明に取って代わられるのも時間の問題かもしれない。