古代ロシアの”木簡文書” 2000.12.20読売新聞 



言葉を文字にして書き記しておく、ということはやはり過去を知る上で重要な手がかりとなる。ノヴゴロドといえば、ノルマン人の国家、今から1000年以上も前のことである。しかし、ここまでリアルな手紙となると1000年という時空を一度に飛び越える感覚である。「私は三度も手紙を出したのに、あなたは来てくれない。私を好いていれば、忍んででも来てくれるはずなのに」この言葉は十分に今に通じる。今も昔も男女間の感情はそう変わったものではないことがわかる。