タリバーンによる仏像破壊 2001.2.28〜3.4朝日新聞など        



  アフガニスタンのイスラム原理主義勢力タリバーンが、国内の全ての彫像、仏像を破壊するように指令、そして実行に移された旨の報道がなされた。
 イスラム教は聖典コーランによって偶像崇拝が禁止されている。そのための命令かと思いきや、実は今年1月よりタリバーンに対する在外資産凍結や武器禁輸の国連制裁が始まっておりそれに対する報復措置のようである。
 純粋に宗教上の問題ならいざ知らず、それでもイスラム教スンニ派法学者の最高権威であるエジプトのナスル・ファリード・ワセル師はこの行為を批判している。確かに歴史を振り返ると、宗教の対立は絶えず繰り返されてきた。しかし、これはそれぞれの宗教で乗り越えなければならないものである。
 そして、今回の破壊命令になっているものの一つが、バーミヤンの大仏である。4世紀から6世紀にかけての古代仏教遺跡だが、すでに破壊が進んでいるとの情報もあり、その状態が懸念される。