アンコールワット修復 2001.10.13愛媛新聞
        
 
 



 カンボジアにある世界遺産、アンコールワットが日本などが中心となって修復作業に取り組んでいる。修復作業には、フランス、ドイツ、インド、中国そして日本は上智大学のアンコール遺跡国際調査団や政府が組織しているアンコール遺跡救済チームが現地でその任に当たっている。
 その作業に現地の若い力が育っているようである。周知の通り、カンボジアといえば70年代内戦によって政府による大量虐殺が行われ、多くの技術者が失われた。そしてここにきて、ようやくカンボジア人技師が成長してきた。上智大学の石沢教授は、「カンボジア人による、カンボジア人のための、カンボジアの遺跡保存」を主張しているが、まさに同感である。確かに、資金的な援助も重要だろうが、ソフト面、技術をいかに伝えていくか、これがこれからの国際援助であろう。文化の壁を感じることもあるらしく、技術者育成活動は必ずしもスムースにいっているわけではない。しかし、これを乗り越えてこそ真の文化交流となる。