ポンペイ、わずか30分で埋没 2002.1.4産経新聞
        
 
 



   これまでポンペイは半日以上かけて埋没したとされていたが、同志社大学理工学研究所の横山卓雄教授はわずか30分で埋没したとの調査結果を発表した。ポンペイは紀元後79年8月24日午後1時頃、ヴェスヴィオ火山が噴火して埋没したが、25日の朝にかけて埋没したのではないかとこれまでは考えられてきた。しかし、横山教授によると噴火によって噴出した軽石はどんなに高く上がったとしても1時間では落下したはずだ、と分析している。そしてその後に起こった二度の火砕流によって約二千人の人が死亡した。
 私もポンペイ遺跡を見学したが、約二千年前のそのままの状態で発掘されているのには大変驚いた。これだけありのままに発掘されているのだから、一気に埋没したと考えるのが自然だろう。しかし、科学技術の進歩によってまた歴史事象の検証がさらに精密になってくる。うれしいような、さみしいような…である。