仏像、イランで発見? 2002.5.13朝日新聞
イラン、古代アケメネス朝の都ペルセポリスより南方のファールス州で仏頭をはじめとする仏像が19体発掘された。アフガニスタン東部より西で見つかったのは初めてである。
これまで仏像といえばブッダの入滅後約500年の2世紀初めころ、ガンダーラやインドのマトゥーラで作られ始めたというのが定説であった。西から伝わったギリシア風彫刻の技法の影響で、完成したとされる。つまり、「西から東へ」というラインだったわけである。この発掘によって定説がぐらついているわけだが、考えられることは、まず仏教が早くに西伝していてこの地が仏像の起源かもしれないということ、また仏像起源はガンダーラだがそれが西伝した、ということか。この仏像の製作時期がわかれば、このどちらかであるか判明する。いずれにしても、これまでの定説が崩れることはまちがいない。